社長や上司は「お客様」という思考、どうなんでしょうか。

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皆さんは、

と聞かれたとき、どう答えますか?

営業やサービスのような仕事であれば、ユーザー(買い手・利用者)がお客様でしょうし、その他の職種の場合、“次工程はお客様”という言葉がありますので、それに準じた回答をされるでしょう。内部顧客という考え方ですね。

そんな中、こんな発言をする人がいます。

とある社員
とある社員

社長もお客様 なんじゃない?

・・・・・。

応援団長
応援団長

さて、社長は「お客様」なのでしょうか。皆さんはどうお考えになりますか。今日はそんなお話です。

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社長や上司を満足させることこそ、部下の使命?

私が、「社長はお客様」という発言を聞いたのは一人からだけではありません。複数の人から聞いたことがあります。

そんな発言をする人たちから、「昔から「社長はお客様」だと聞かされてきた。もっと言えば、上司もお客様だと教えられたことがある」といった話を聞きました。

なんだそうです・・・・・。(嫌かどうかは別として)

「社長はお客様」だと発言した人に、私はその理由を聞きました。答えは、

とある人
とある人

だって、社長から給料をもらっているわけだから、社長のために頑張る。だからお客様なんじゃないの。

だそうです。

では、「上司はお客様」とはいかに。これは私の仮説なのですが、

仮説1:上司は自分の評価者なので、上司の覚えめでたく振舞うことで、少しでも彼/彼女らの心証を良くしようと思っている
仮説2:上司に手柄を与えてあげることで、上司の昇進昇格をサポートするのが部下の役割と思っている(ひいては、その見返りが自分にくることを期待している)

これらの仮説は、海老原(2021)の「日本が先進国の中でも労働時間が長く、生産性が低い問題」について、「「お客様」と「上司」という二人の神様が職場で幅を利かせている」という主張にも通底している気がします。

つまり、上司の言うことは絶対で、要求や指示には何としてでも応えなければならないというパラダイムが根強くあるという証なのではないかと。

参考書籍:海老原嗣生 著『人事の組み立て 脱日本型雇用のトリセツ』 日経BP 2021年

仮説3としては、「上司=優秀な人材であり、その人の考えをもとに指示通りに動くことが組織成果の最大化につながる」という前提に立ち、上司の役に立つことが部下の務めと思っているとか・・・。

応援団長
応援団長

色々と想像してしまいますが、キャリア自律が叫ばれている現代とかけ離れている思考な気がします。

社長はお客様、が起こす不具合を想像する

応援団長
応援団長

私は、「社長はお客様」という思考に違和感を持っています。もっと言えば、「そうではない」という意見の持ち主です。

まず、「社長は給料をくれているから」と発言した人がいましたが、私たちに給与をくれているのは自社の商品・サービスにお金を支払ってくれているユーザー(お客様)です。そして、給与は会社へ自分の労働力を提供したことへの対価です。

事業を行う上で満足してほしい相手はユーザーであって、それこそが会社が向き合う「顧客」です。

30年以上前のことですが、「逆さまのピラミッド」という本が売れました。

参考書籍:カール・アルブレヒト 著『逆さまのピラミッド』日本能率協会マネジメントセンター 1990年

この本の中では、よく見られるピラミッド型の組織図(社長がてっぺんにいて、従業員が最下層にいる図)ではなく、顧客のてっぺんんに置き、その下にフロントラインの従業員、中間管理職、最下層に社長という図が描かれています。

顧客を社長とみなしている人たちが属する会社には、「逆さまのピラミッド」の発想がきっとないのでしょう。

社長は王様のような存在であり、

といった空気感が日常に蔓延していそうです。

そんな会社であっても、ユーザーも同じだけ意識していればまだマシなのですが、恐らくは違う気がします。いわゆる“内向き思考”なんだろうと推察します。

極論すれば、こんな思考を持っている会社は不正問題を起こしがちなのではないかとも想像します。なにせ、上司や社長を満足させるには、悪いニュースは必ず隠しますから。

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今回のまとめ

「あなたの部署にとって、お客様は誰?」という問いに対して、「社長」とか「上司」という答えが出てくる組織には、事業運営上、良からぬことを生む素地が備わっている気がします。

不要な残業、不正・隠し事、ハラスメント、忖度などなど。

顧客(ユーザー)に価値を提供し続けるために、常に顧客の課題に(先回りして)着目し、関係者と知恵を出し合って、その課題の解決に懸命に取り組む。社長や上司はそれを支援する役割。つまり、従業員にとって、社長や上司は共通の目的・目標を実現する仲間ははずです。

皆さんの会社で、

と聞いた場合、従業員の人たちはどう答えそうですか。     以上

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